【お金を貯める方法】個人事業主・フリーランス必見!上手なお金との付き合い方
個人事業主として独立したい、またはすでに独立しているけど、なかなかお金が貯まらず悩んでいる人が多いのではないでしょうか。この記事では、個人事業主がお金を貯める方法をご紹介します。また、公的制度を利用して、節税しながらお金を貯める方法もご紹介しますので、参考にしてください。
個人事業主はもしものときに備えて貯金が必要
個人事業主は会社員のように傷病手当金といった保障がないので、病気やケガにより働けなくなったときは収入が激減してしまいます。そのため、社会保険の代わりになる保障を民間保険でカバーするか、収入を補てんする仕組みを用意しておく必要があります。
収入を補てんする仕組みとして、収入保障保険に加入するという手段もありますが、すぐに必要なお金が引き出せる点から、予備資金の準備には貯金をおすすめします。もしものときに備えて、まずは3か月分の生活費を貯金で準備しましょう。なお、個人事業主の社会保険については別の記事で紹介していますので、参考にしてください。
個人事業主の社会保険ってどうするの?仕組や加入方法についてわかりやすく解説
支出を見直してお金を貯める方法
ここからは支出を見直してお金を貯める方法についてご紹介します。自分の意志に頼るのではなく、お金が自動で貯まる仕組みを構築することがお金を貯めるポイントです。
先取り貯金を意識する
貯金に失敗するパターンで最も多いのが、「お金が残ったら貯金をしよう」と思うことです。残ったお金を貯金する方法は入ってきたお金を自由に使えるので、ストレスが溜まらない方法のように見えます。しかし、月末にお金を残すためには、貯金をするための強い意志が必要になるので、おすすめできません。
本当に貯金をしたいと考えるのであれば、先取り貯金を意識しましょう。先取り貯金とは貯金するお金を優先する方法で、収入から生活費と貯金する金額を先に分けておき、残った金額が自由に使えるお金となります。
意志の力に頼らず貯金を仕組み化する方法として、銀行で積立預金を設定する方法や、財形貯蓄制度(自身が会社員である場合)を利用する方法があります。そうすることで毎月決まった金額を先に貯金することができます。
支出を把握するために家計簿アプリを利用する
先取り貯金をする前に、まずは必要な生活費がいくらかを把握しましょう。自分が何にお金を使っているかを把握しなければ、いくら貯金できるのかが分からないからです。
支出を把握する方法としておすすめなのは、毎月の支出を家計簿に記録することです。家計簿というと手書きのノートを連想すると思いますが、手書きだとノートを開くことが面倒になってしまって続かないので、スマホのアプリをおすすめします。
スマホのアプリだと銀行やクレジットカードの明細を連携することで、自動でアプリに支出が記録されるので、ストレスなく支出を振り返ることができます。使用する家計簿アプリは連携できるサービスの多さからMoney ForwardまたはMoney Tree をおすすめします。
固定費はできるだけ削減する
家計簿アプリ等により不要な支出だと感じた部分はもちろん、固定費もできるだけ削減しましょう。特に生命保険やスマホの通信費は払いすぎていることが多いので、定期的に内容を見直すことをおすすめします。
生命保険は必要最低限の保険金(子どもが独立するまでの定期保険)にして、通信費は自身が普段使用している通信量(ギガ数)や通話料を目安として大手キャリアから格安SIMに乗り換えることをおすすめします。
また、自宅の一室を仕事に利用していて、部屋を広くするために引っ越しを考えている場合は、コワーキングスペースと併用すると家賃を上げずに維持することができます。福岡市や北九州市のコワーキングスペースについてはこちらの記事にまとめていますので、参考にしてください。
【2022年最新版】福岡のレンタル(コワーキング)スペースまとめ
【2022年最新版】北九州のレンタル(コワーキング)スペース7選!
制度を利用すれば節税しながらお金が貯められる
ここからは、節税しながらお金を貯める方法をご紹介します。個人事業主は自身で老後資金を準備する必要があるので、制度を利用して長期的な資産形成を意識しましょう。
国民年金基金に加入する
国民年金基金は、国民年金(老齢基礎年金)に上乗せして加入できる公的な年金制度で、対象は原則として20歳以上60歳未満の自営業・フリーランスなどの国民年金第1号被保険者です。
毎月支払う掛金月額は加入時の年齢や加入プランによって異なり、掛金上限は年額81.6万円(月額6.8万円)です。後述するiDeCoと併用する場合は、iDeCoの掛金と合わせて年額81.6万円(月額6.8万円)です。
この制度を利用することにより、個人事業主でも会社員の厚生年金に相当する上乗せ部分が準備できます。基本部分は終身年金なので掛け捨てにならないことや、毎月支払う掛金の全額が所得控除(社会保険料控除)の対象になることが大きなメリットです。
iDeCo(個人型確定拠出年金)に加入する
iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)も国民年金基金と同じく、国民年金に上乗せして加入できる公的な年金制度です。対象は原則として20歳以上65歳未満の全ての人で、こちらは会社員でも加入できます。毎月支払う掛金は全額所得控除(小規模企業共済等掛金控除)の対象になります。
国民年金基金との違いは、毎月支払う掛金を自身で選択した運用商品により運用することです。運用商品は定期預金や保険の元本確保型のほかに、運用成果に応じて将来受け取ることができる、年金額が変動する投資信託等が用意されています。
通常は運用益に対して課税(源泉分離課税20.315%)されますが、iDeCoで運用したことで生じた運用益に対してはどれだけ利益が出たとしても非課税です。
受け取り時は、年金と一時金のうちどちらかを選択します。年金なら公的年金等控除の対象に、一時金なら退職所得控除の対象として税制優遇措置が受けられます。
【国民年金基金とiDeCoの違い】
内容 |
国民年金基金 |
iDeCo(第1号被保険者のみを記載) |
掛金の税制上の取扱 |
社会保険料控除 |
小規模企業共済等掛金控除 |
加入年齢 |
20歳から60歳未満(第1号被保険者) (国民年金任意加入者は65歳まで) |
20歳から65歳未満 |
掛金単位 |
加入時の年齢、加入プランによって異なる |
月額5,000円以上1,000円単位 |
掛金上限 |
両制度とも年額81.6万円(月額6.8万円)で、両制度の併用可能 |
|
掛金の変更(増減) |
1口目はできないが、2口目以降は増減可能 |
毎年4月分の掛金から3月分の間に1回に限り変更(増減)可能 |
給付開始年齢 |
原則65歳から(プランによっては60歳から) |
60歳から65歳 (加入期間に応じて異なる) |
給付の種類 |
老齢年金、遺族一時金 |
老齢給付、障害給付金、死亡一時金 |
給付方法 |
終身年金(A型・B型)が基本で有期年金もあり |
有期年金(5年以上20年以内、一時金受取も可能)。一部終身年金を取り扱っている運営管理機関もある。 |
給付の額 |
あらかじめ定められた金額 |
運用成績により変動(運用商品によっては元本を下回る可能性あり) |
給付開始前の解約 |
できない |
原則としてできない |
老齢年金、老齢給付金の税金 |
雑所得として課税、公的年金等控除の対象 |
年金は雑所得として課税、公的年金等控除の対象。一時金は退職所得として課税、退職所得控除の対象。 |
老齢年金、老齢給付金以外の税金 |
遺族一時金は非課税 |
障害給付金は非課税、死亡一時金はみなし相続財産として相続税がかかる |
運用の指示 |
なし |
本人が運用商品を選択して、運用の指示を行う |
まとめ 貯金の目的を明確にしよう
本記事では、なかなかお金が貯められない個人事業主でもお金が貯まる方法について紹介してきました。先取り貯金や固定費の見直しを意識することで、全く貯金ができなかった人でも貯金ができるようになるはずです。
また「働けなくなった場合に備える」「老後資金を準備する」といったように、貯金の目的を明確にすることで、毎月貯めるべき金額が見えてくるので、行動に移しやすくなります。
おけいこタウン ではほかにも、個人事業主に役立つ情報を多数掲載しているので、参考にしてください。この記事を読んだことが貯金の第一歩を促すきっかけになれば幸いです。