オンライン教材のつくりかた 【作成から販売まで初心者向けに徹底解説!】
2019年から続いているコロナ禍によって、多くの先生が対面での指導機会を失っています。
その影響を受けて、現在、かつてない程オンライン教材(eラーニング)や動画教材の需要が高まっています。
オリジナルのオンライン教材を作成することによってビジネスのチャンスを広げ、コロナ禍でも売上の安定を目指すことができます。また、オンライン教材は、一度作っておけば、その後さまざまな使い道があります。
今回は、「オリジナルのオンライン教材を一から作りたい!」という先生のために、オンライン教材の作成方法から販売ルートを作るまでの流れを分かりやすくご紹介します。
オンライン教材を作成する3つの方法
オンライン教材の作成方法は、大きく分けて3つあります。
アウトソースして専門業者に作成してもらう
最も簡単な方法は、オンライン教材を作成している専門業者に丸ごと依頼する方法です。手間をかけずにクオリティの高い教材を作ることができ、パソコン操作が苦手という方でも、この方法ならオンライン教材を作ることができます。
ただし、丸投げする分、費用は高額になるため、オンライン教材の使い道と費用対効果をしっかりと見極めた上で発注するといいでしょう。
オンライン教材作成ソフトやeラーニングシステムを活用する
最近では、オンライン教材作成ソフトやeラーニングシステムを活用して教材を自作できるサービスも広がっています。自分でコンテンツ(教材の中身)を用意して、イメージに沿った教材を作ることができる便利なツールです。
教材作成から配信、管理といった一連の流れをすべてプラットフォーム上で完結できるサービスもあり、専門業者に丸投げした場合と比べて費用を抑えることができます。
自分で作成する
最後は、サポートツールや専門業者を使わずにオンライン教材を一から自作する方法で、他の二つの方法に比べて、かなり費用を安く抑えることができます。自分でコンテンツを考え、パワーポイントや動画編集ソフトを使って教材を作ります。
YouTubeなどのサービスを使用すれば無料で公開できますが、パソコンや動画編集などのスキルや、オンラインプラットフォームに関する知識が必要です。
オンライン教材を作成する手順
次に、オンライン教材を作成する手順をご紹介します。
1. 情報を整理
オンライン教材を作る上でよくある失敗は、目的やゴール、予算などをはっきりさせないまま制作に入ってしまい、結果的にまとまりがなく使い勝手が悪い教材が出来上がってしまうことです。また、オンライン教材作成は手間がかかるため、目的がはっきりしないと、途中で挫折する原因にもなります。
まずは、次のような要件を整理してみましょう。
・何のために教材を作るのか
・誰が使うのか
・学習時間はどの程度が適切なのか
・予算はいくらか
・いつまでに完成すればいいのか
2. 教材設計
要件の整理ができたら、次に教材設計を行います。教材設計のポイントは、全体設計を行ってからブレイクダウンし、詳細を決めていくことです。
家を建てる時に、全体設計がないまま部屋を作っていったら大変なことになりますよね。オンライン教材も同様で、「設定したゴールに到達するためには何が必要か?」と考えてみましょう。
3. 教材作成
設計が終わったら、いよいよ教材作成に入ります。
専門業者に依頼する場合は、業者探しからスタートします。過去の制作物を必ず確認し、ホームページに掲載されていなければ、問い合わせをして送ってもらいましょう。口コミがあれば、そちらも確認しておきます。
候補となる業者は複数ピックアップしておき、見積もりを取って価格と内容を比較し、依頼先を決定します。
専門業者に依頼する場合は先生がコンテンツを用意し、業者に素材を渡してオンライン教材を作成してもらいます。
有料のプラットフォームを使う場合も、専門業者に依頼する場合と同様、まずはリサーチから始めます。価格や使い勝手、アフターサポートの内容などを比較して検討するといいでしょう。
穴埋め式の確認テストやVRコンテンツに対応したものなど、サービス内容は多種多様です。「これだけは外せない」と思う機能があれば、それを軸にして探しましょう。
自分でオンライン教材を作成する場合は、シナリオや音声データ、動画編集など、教材完成までの工程をすべて自分で管理する必要があります。進捗表を必ず用意し、タスクに漏れがないようにしましょう。
4. トライアル
教材が出来上がったら、リリース前に生徒になったつもりで必ずトライアルを行いましょう。実際に使ってみると、分かりにくい部分や誤字脱字、編集のミスなどを見つけることができます。自分である程度納得できるクオリティになったら、第三者にチェックしてもらい、アドバイスをもらうといいでしょう。オンライン教材の対象年齢が決まっていれば、なるべく対象年齢に近い人にお願いして実際に教材を使用してもらうのがベストです。
5. 公開
トライアルでクオリティに問題がないと判断できたら、いよいよ公開です。公開日までに、ログイン情報などをまとめたユーザーマニュアルも準備しておきましょう。
6. 評価と改善
オンライン教材を公開したら、一定の期間運用したのち、アンケートなどでユーザーの満足度を確認します。その結果を基にしてユーザーの使用傾向などを確認し、当初の目的を達成できているかどうかをチェックしましょう。データは定期的に取得し、常に改善を続けることが大切です。
オンライン教材を作成するポイント
質の高いオンライン教材を作るためにはいくつかのポイントがあります。
他のオンライン教材を試してみる
オンライン教材を作成する前に、すでにリリースされているオンライン教材をいくつか使用してみましょう。いい面は真似し、悪い面は自分でオンライン教材を作成する際に改善するようにします。
特に、専門業者に依頼する場合は、自分のイメージに近いオンライン教材をピックアップし、事前に共有しておくと大きなズレがなくなるので安心です。
ユーザーのフォローアップを行う
オンライン教材は、リリース後、どのように活用するのかが一番大切です。せっかく力を入れてオンライン教材を作っても、うまく活用できなければ無駄になってしまいます。ユーザーの使用状況をこまめに確認し、フォローアップやコンテンツの改善を実施しましょう。
公開後に更新することを想定する
紙媒体の教材とは異なり、コンテンツを気軽に修正できる点はオンライン教材の大きなメリットです。しかし、コンテンツを複雑にしてしまうと、リリース後の修正が難しくなり、手間がかかってしまいます。
将来的にコンテンツを修正したり、増やしたりすることを前提に教材設計を行いましょう。
まとめ
今回は、オンライン教材の作成方法についてご紹介しました。オンライン教材があれば、日本のみならず、海外への配信も可能です。また、オンライン教材は、一度作っておけば、その後長く使い続けることができます。
オンライン教材の需要が高まっている今、予算と目的にあった方法で、オンライン教材作りに挑戦してみてはいかがでしょうか。
オンライン教材作成に使った費用に対して補助金が下りる場合もあるため、国や自治体などホームページで最新情報をチェックしてみましょう。