【おけいこタウン講座レビュー】梅川 美加先生「己書講座」
おけいこタウンではさまざまな先生が活躍しています。
今回は、長崎県で「己書(おのれしょ)」を教えてくれる梅川美加先生の「己書 梅華和道場(うめはななごみどうじょう)」を体験してきました。梅川先生によるレッスンの流れや内容、生徒としてレッスンを受けて感じたことなどについてご紹介します。また、梅川先生に「先生」を始めようと思ったきっかけや、生徒との触れ合いで得られる喜びなどについてもインタビューしてきました。
【梅川美加先生のご紹介】
己書との出会いは、偶然見ていたテレビ。書道の経験はあったものの、己書の「己の心のままに描ける」という概念に強く惹かれて己書の道へ。己書を続けるうちに「この楽しさをほかの人にも共有したい」と思うようになり、師範資格を取得。生徒の大半が初めて経験する己書を「とにかく楽しんでほしい」と、生徒の個性を大切にしながら熱心なサポートを続けている。
己書とは
「己書」とは、筆を使って自由に文字や絵を描くアートのひとつ。独特のタッチで描かれた文字や絵に正解はなく、文字通り「己の書」。その人にしか描けない作品を際限なく自由に作り出すことが特徴。
「己書講座」体験レビュー
長崎市内で行われる「己書」のレッスンに参加しました。初めて行く会場でしたが、場所は九州電力長崎支店。路面電車を降りるとすぐに目に入る大きな建物で、迷うことなく到着できました。
大きな窓に囲まれた九州電力長崎支店の1Fコミュニティルームはとても明るく開放的。中に入ると優しい笑顔の梅川先生が迎えてくれました。ご挨拶の後に「私、字も絵もセンスゼロですが大丈夫でしょうか?」と不安を口にすると、梅川先生は明るく笑って「大丈夫ですよ、誰でもできます」と自信満々。不安が楽しみに変わった瞬間でした。
最初に、講座に必要な物の説明を受けます。筆ペンやはがきなど主に必要な物と、先々で持っておくと便利な物をそれぞれ教えてもらいました。それも自分が必要だと思った時に揃えればいいのです。初心者のまだ何も持っていない私は、先生が貸し出してくれた筆ペンを使って、いよいよ己書に挑戦です。
このレッスンではみんなが同時に同じことをすると決まっているわけではなく、それぞれが自分に合った作品に取り組みます。先生が生徒の様子を見ながら見て回り、一人ひとりに丁寧に声を掛けていたのが印象的でした。
初心者の私は、まず初めに己書の基本である「ぐるぐる」の書き方と「逆書き」の書き方を教えてもらいました。ぐるぐるは筆ペンを根本まで使って豪快にぐりぐりと書きます。逆書きは普段とは反対で、右から左へ。これも筆ペンをしっかりと根本まで使って思い切り。経験したことのない筆使いに躊躇する私に、先生は「思い切りやっていいですよ、大丈夫!大丈夫!」と明るい声を掛けてくれます。
書や絵はたくさんの「お題」と呼ばれるお手本の中から、自分が描きたいものを自由に選んでチャレンジします。
初心者の私にはとても難しそうに見えるお題でも、先生がひとつずつ丁寧に教えてくれるので、それなりに仕上げることができました。不安だった絵も、先生の言う通りにやってみたら驚くほど本当に簡単で、思わず「うまく描けました!」とまさに自画自賛してしまうほど。
複数回受講している生徒さんへは絵の描き方や色の入れ方など、テクニックについても詳しく教えていて、生徒のスキルや昇級したいという気持ちに合わせて指導しているのだなということが伝わりました。
レッスンは約1時間半で終了です。明るい声と笑顔の梅川先生に励まされながら、気がつけば何枚もの己書を描き終えていました。
1枚のはがきで収まるお題にたくさん挑戦するため、1時間半の中で何度も達成感を得ることができ、すぐに「もっとやりたい」という気持ちになりました。同時に、どんな風に筆を動かしても受け入れて褒めてくれる「己書」と「梅川先生」にまた会いたくもなりました。
梅川先生へのQ&Aコーナー
先生を始めようと思ったきっかけを教えてください
もともと書道をやっていましたが、偶然友人と「己書」を知って「これだ!」と思い、己書を始めました。すると、己書の「心のままに、自由に自分を出せる書画の世界」という魅力の虜になり、次第に「この楽しさを他の人とも共有したい」という気持ちが強くなったのです。そこで師範の資格を取り、己書の先生になることにしました。
実際に先生になってどうですか?
正直、人に教えることの難しさに驚きましたし、教え方や自分の実力についての不安もたくさん感じました。でも、それが自分の学びや成長にもつながっています。生徒の頃より先生になってからの方が勉強することが多くなりましたし、肩の力を抜いて生徒さんと一緒に笑いながらレッスンをするのが今はとても楽しいです。
生徒さんとの触れ合いで得られる喜びなどあれば教えてください
喜びはたくさんあります。その中でもいちばんは、生徒さんが「楽しかった」と笑顔で帰っていくのを見送るときです。特に、本人が難しいと思っていたお題に挑戦して、それがうまくいったときは、いい笑顔で帰られます。大人になると人から褒められることが少なくなりますよね。でも、レッスンに来れば「生徒」として挑戦できるし、褒めてもらえるんです。それが生徒さんのあの笑顔につながっているんだと思います。
おけいこタウンを利用しようと思ったきっかけを教えてください
己書を教える場所を探していたのですが、なかなかうまく見つけられずにいたときに、九州電力の㏚で、九州電力のコミュニティルームを使えることを知りました。九州電力が提供する場所であれば安心できると思った、という点も大きいです。
実際におけいこタウンを利用してみてどうですか?
満足しています。九州電力の場所なら知っている人が多いですし、初めての人も迷わず来ることができます。駐車場もあるので車で来る人にも案内がしやすいです。また、セキュリティ面でも警備員さんがいるので、人の目があって安心できます。建物の入口で消毒や検温などの衛生面を管理してくれているのもうれしいポイントだと思います。
おけいこタウンのメリットを教えてください
私の場合は「集客の仕方がシンプル」という点が大きなメリットです。今は複数の窓口での集客や情報の発信が一般的になっていますが、私自身あまり多くの窓口は管理できません。でも、おけいこタウンなら窓口がひとつなので、手間がかかりませんし、レッスンを受けたい人と連絡や情報がすれ違う心配もありません。
これからおけいこタウンで講師になりたいと考えている方にメッセージを
九州電力というネームバリューがある場所で講座を開けるので、生徒さんからの信頼も得やすいのでおすすめです。コロナへの配慮もあり、レッスンをする側も参加する側も安心できます。また、地域や状況にはよると思いますが、私の場合は申し込みから1か月ほどで開講できました。WEBを使った集金もできるため、レッスン時に現金を扱わなくていいという点にも魅力を感じています。これから「講師になりたい」と考えている方はぜひ、おけいこタウンでの講座に挑戦してみてほしいです。