会社員からフリーランスとして独立するベストなタイミングは?
ランサーズ株式会社が実施した「新・フリーランス実態調査 2021-2022年版」によると、フリーランス人口は1,577万人、経済規模は23.8兆円にものぼるようです。同社が調査を開始した2015年と比較してフリーランス人口は68.3%増加しており、働き方の多様化やコロナ禍によってフリーランス市場は大きく拡大しています。フリーランスとして働くことに興味を持ち、独立のタイミングをうかがっている方も多いのではないでしょうか。
今回は、会社員からフリーランスとして独立するベストなタイミングや、フリーランスとして活動していくために必要なスキルをご紹介します。「今年こそは独立したい!」と思っている方は必見です。
「とりあえず独立」は絶対避けた方がいい理由
フリーランスとして安定して稼いでいくためには、事前の準備が欠かせません。「追い詰められないとやらないから」「とにかく自由になりたいから」という理由で準備をしないまま独立すると失敗の元になります。
独立直後は仕事が安定せず、思うように収入が入ってこないことがあります。フリーランスの場合は会社からの保証がないので、自分でしっかりとリスクヘッジを行いましょう。
おすすめの方法は、まず副業を始めてみることです。平日の夜や週末に時間を確保し、月に数万円稼げる副業ができれば、それをベースにしてフリーランスになることもできます。会社によっては副業を禁止しているところもあるため、事前に確認が必要です。
会社に勤めている間に社内と社外で人脈を構築していくことも大切です。フリーランスになった時に、それまで培ってきた人脈が助けになるでしょう。
フリーランスになるタイミングを決める判断軸
「フリーランスになるベストなタイミング」は、さまざまな要素を踏まえて自分なりに判断する必要があります。この章では、フリーランスになるタイミングを決めるための判断軸をいくつかご紹介します。
健康状態は良好か
公的な医療保険はフリーランスでも会社員でも同じように使えますが、病気やケガなどで働けなくなった時の保証は大きく異なります。
例えば、働けない期間に受け取ることができる傷病手当金のような制度や、企業独自の福利厚生のような制度の対象となるのは会社員のみです。健康診断も同様で、地方自治体のサポートがない年齢層に属するフリーランスが健康診断を受診する場合は全額自費となります。
独立する前から健康状態に不安がある方は、まず健康状態を整えることを優先しましょう。
これまでフリーランスは労災保険の加入対象外でしたが、令和3年9月1日から労災保険の「特別加入」の対象が拡大されました。
詳しくは 厚生労働省のホームページをご覧ください。
【労災保険の特別加入の対象となる職種の一例】
- 自転車を使用して貨物運送事業を行う者
- ITフリーランス
このように、フリーランスの労働環境は改善されつつありますが、会社員に比べるとまだまだ十分とは言えません。フリーランスとして独立するなら、自分の健康は自分で守るという意識が大切です。
現在の職場に迷惑がかからないか
独立する際は、現職で区切りの良いタイミングに合わせると良いでしょう。「独立するのだから現職は関係ないのでは?」と思う方もいるかもしれませんが、一概にそうとは言えません。
フリーランスとして稼いでいくうえで一番確実な方法は、現職や副業で培ったスキルをそのまま活かしていくことです。働く分野が現職と同じであれば、人脈をそのまま活かせるかもしれません。現職を切り捨てて独立するようなやり方では、良い人間関係を築くことはできません。
それまで築いてきた人間関係を維持するためには、現職で区切りの良いタイミングに合わせ、周囲から応援してもらえるような独立方法を考えることが大切です。うまくいけば、現職から業務委託という形で仕事がもらえる可能性もあります。
独立直後の案件が確保できているか
独立直後の案件が確保できているかどうかも、フリーランスになるタイミングを決める重要な判断軸となります。
せっかく独立してフリーランスになっても収入が安定せず、会社員に逆戻りしてしまう人もいます。当面の収入の目途が立っていれば不安が軽減され、新しいことにも前向きな気持ちでチャレンジできます。
ポイントは、独立「直後」の案件が確保できているかどうかです。フリーランスは、独立直後に集中して稼ぐ力を身につけていく必要があります。その間は収入が不安定になることも多く、収入に不安があると単価が低くても目の前の案件に飛びついてしまいがちです。そうなると、単価が低い仕事をする時間が長くなり、収入が上がりづらくなります。
副業が許されている会社であれば平日や週末の空いた時間を使って副業を始めたり、フリーランスが活動できるエージェントに事前登録したりしておくなど、収入を確保するための準備を進めておきましょう。
パートナーやお子さんがいる方は、パートナーの理解を得ることも大切です。独立後の収入の目途が立ってからフリーランスに転向すれば、安心してもらえるでしょう。
半年以上の生活資金が貯まっているか
独立する前に、フリーランスとしてどの程度の収入があれば生活していけるのかをシミュレーションします。毎月の生活費を把握していないという方は、まず3か月程度、家計簿をつけてみましょう。月の生活費が把握できたら、少なくともむこう半年以上の生活資金が貯まっているかどうかを確認します。
フリーランスは、独立直後が一番大変です。収入を安定させるまでには、ある程度時間がかかるため、半年分の生活費を目安にして貯蓄してから独立するのがおすすめです。
また、フリーランス向けの補助金や助成金についても調べておきましょう。独立や起業を成功させるためには、そういった制度を上手に使うことも大切になってきます。補助金や助成金の情報をまとめたポータルをチェックするなど、日頃からアンテナを張っておきましょう。
フリーランスとして活動していくために必要なスキル
フリーランスは専門分野の知識だけでは成功できません。案件を獲得するための営業力や税金の知識、コミュニケーション力など、さまざまなスキルが求められます。
▼フリーランスとして活動していくために必要なスキルはこちらの記事にまとめてますので、ぜひご覧ください!
まとめ
今回は、会社員からフリーランスとして独立するベストなタイミングや、フリーランスとして活動していくために必要なスキルをご紹介しました。
フリーランスとして成功している人の多くは、独立前に入念な準備を重ねています。人脈を作り、当面の生活費を貯蓄し、収入の見込みがある程度立ったタイミングが、あなたにとって独立する最適なタイミングかもしれません。独立への第一歩を踏み出す選択肢として、まずは副業を始めてみましょう。
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