オンラインレッスンのやり方を初心者向けに徹底解説!Zoomなどの無料ツール7選も紹介
新型コロナウイルスの感染拡大が長期化していることを受けて、オンラインレッスンを始める先生が増えています。
オンラインは対面のように場所や人数の制限がないため、日本はもちろん、海外在住の人もターゲットにすることができます。やり方によっては、対面でのレッスンよりも、大きく安定した利益を上げることも可能です。
今回は、オンラインレッスン初心者の先生を対象に、専門用語をなるべく使わずにオンラインレッスンのやり方を徹底解説します。Zoomなどの無料で使えるツールもご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
オンラインレッスンのメリットとデメリット
オンラインレッスンには多くのメリットがありますが、オンラインならではのデメリットも存在します。まずは、オンラインレッスンのメリットとデメリットを3つずつご紹介します。
メリット1:感染拡大防止につながる
コロナ禍の現在、教室にたくさんの生徒が集まると感染症のリスクが高まります。また、手指の消毒や検温など、先生にも負担がかかるでしょう。その点、オンラインレッスンは誰とも接触することなく受講が可能で、外出する必要もないため、感染症の予防につながります。
メリット2:集客力が大幅にアップ
教室を構えて対面レッスンを行う場合、生徒は必然的に教室の近くに住んでいる人、もしくは電車などで通学できる人に限られます。しかし、オンラインレッスンはインターネットに接続できる環境があればどこでも受講できるため、生徒になってくれる可能性がある人は一気に増えるでしょう。また、オンラインの場合は教室の立地も関係がないため、高いテナント料を支払って駅前に教室を構える必要もありません。
メリット3:レッスンを開催しなくても売上になる
オンラインレッスンには、決まった時間に生徒とネットでつながってレッスンを行う「リアルタイム型」と、事前に録画した動画を生徒の都合の良い時間帯に見てもらう「動画配信型」があります。
動画配信型の場合、あらかじめコースの内容に沿って動画を用意しておけば、先生は決まった時間にレッスンをする必要がなくなります。つまり、レッスンをしなくても売上が立つということです。
では、次にオンラインレッスンのデメリットを3つご紹介します。
デメリット1:回線が切れるなどのリスクがある
オンラインレッスンを快適に受講できるかどうかは、ネット環境によって大きく左右されます。レッスン中の音声や映像が途切れてしまったり、音声が聞き取りにくかったりすることがあり、最悪の場合はレッスンを中断しなければならない可能性もあります。
接続状況が悪いと感じた場合は、オンラインレッスンのシステムから一度退出する、インターネットを接続し直すなどの対処法で改善することもあります。
デメリット2:パソコンやスマートフォンの操作が苦手な生徒への対応が必要になる
パソコンやスマートフォンの操作に慣れている人にとっては、Zoomなどのツールを使いこなすのはそれほど難しいことではないでしょう。しかし、中には「パソコンやスマートフォンの操作がどうも苦手」という生徒もいます。
また、小さいお子さん相手のレッスンの場合は、保護者にもレッスンに参加してもらい、ネット接続や音量調節などの作業をしてもらう必要があります。誰でも簡単に操作できるように、あらかじめ動画で操作方法を解説したマニュアルを作っておくといいでしょう。
デメリット3:タイムラグがある
オンラインレッスンには若干のタイムラグ(遅延)があります。そのため、ピアノやフルートといった楽器のレッスンを行っている先生は、「対面のように生徒と同時に演奏することができない」という悩みを抱えています。
タイムラグは自分で解決できる問題ではないため、最初に先生がお手本の演奏をして、続けて生徒に演奏してもらうなど、試行錯誤しながらレッスンを進めるしかありません。
オンラインレッスンにおすすめの無料ツール7選
「オンラインレッスンには高額な機材やソフトが必要なのでは?」と思っている先生も多いですが、最近ではオンラインレッスンに活用できる無料のツールが数多くリリースされており、有料ソフトに引けを取らないほど性能も上がっています。
まずは、お金をなるべくかけずに無料のツールをうまく活用してオンラインレッスンを始めてみましょう。口コミや使いやすさ、知名度などをベースに、おすすめの無料ツールを7つご紹介します。
▼Zoom(ズーム)
Zoomは、パソコンやスマートフォンなどの端末から複数人での同時参加が可能なビデオ・ウェブ会議アプリです。テレワークになってから企業で導入されたケースも多く、名前を耳にしたことがある人も多いでしょう。
Zoomは接続時の安定性が高く、主催者から送られてきたURLをクリックするだけで参加できるため、複雑な操作をすることなく快適なオンライン通信ができるのが特徴です。
無料プランの場合、3人以上の連続通話は40分までという制限はありますが、レッスンを40分以内に収まるような内容にするか、一度接続を切ってつなぎ直せば、そこから40分間は再度無料で使用することができます。
▼Skype(スカイプ)
SkypeもZoomと同様、複数人でビデオや音声通話に同時参加することができるアプリです。音声通話の他にチャットも無料で使用できるため、ビジネスツールとして使用している人も多いでしょう。
Zoomにもチャット機能はありますが、Zoomのチャット機能は会議中に使用するためのもので、チャットの内容自体を保存することは可能ですが、会議が終了するとチャット画面も閉じてしまいます。
日常的にチャットを使用し、時々ビデオや音声通話を使用したいという方にはZoomよりもSkypeがおすすめです。
Skypeでチャットや通話を行う際は、事前にSkypeのアカウント登録を行い、相手の連絡先を追加しておく必要があります。
▼LINE(ライン)
チャットツールとしてお馴染みのLINEにもビデオや音声通話機能があり、無料で使用することができます。グループを作成すれば複数人での通話も可能です。
LINEは多くの人が利用しているため、手軽に導入しやすい一方、「あまり生徒とプライベートのLINEでつながりたくない」と思っている先生にとってはハードルが高いといえるでしょう。
電話と違ってLINEは気軽にメッセージを送ることができるため、時間帯に関係なく生徒からメッセージが届く可能性があることを理解しておきましょう。
▼FaceTime(フェイスタイム)
FaceTimeは、iPhone、iPad、MacBookなどのアップル製品同士のみで使用できるビデオ・音声通話アプリで、最大32人まで同時に通話ができます。
無料で使用できる上、音声品質も高いことで知られていますが、Android(アンドロイド)やWindowsでは使用できないため注意が必要です。
大勢の生徒を対象にオンラインレッスンを行うのであれば、ZoomやSkypeなどの他の無料ツールを使用した方がいいでしょう。
▼Google Duo(グーグル・デューオ)
Google Duoは、Google社が提供する無料通話アプリです。Google アカウントを持っていなくても使用できますが、電話番号とショートメッセージ(SMS)による認証が必要です。
ショートメッセージの認証にはスマートフォンが必要になるため、スマートフォンでの利用を意識したサービスといえるでしょう。認証が終了したあとはタブレットやパソコンでも利用することができます。
▼YouTube(ユーチューブ)
YouTubeは無料で簡単に動画をアップロードできるプラットフォームです。スマートフォンを持っている方なら、誰でも一度はYouTubeで動画を見たことがあるのではないでしょうか。
YouTubeには「限定公開」という機能があり、動画のURLを知っている人だけがアクセスすることができます。この機能を使って、先生が「限定公開」でアップした動画のURLを生徒さんに見てもらうというオンラインレッスンの仕組みを作ることが可能です。
ただし、Zoomなどのツールのような双方向のオンライン通信はできないため、双方向でのコミュニケーションが必要な場合は他のツールを使用しましょう。
オンラインレッスンを録画しておき、レッスン終了後に録画した動画をYouTubeにアップして復習に使用してもらうという方法もあります。動画は必ず「限定公開」でアップしましょう。
▼Google Hangout(グーグル・ハングアウト)
Google Hangoutは、ZoomやSkypeとは異なり、アプリのダウンロードが必要ない音声通話システムです。通話の時間制限がなく、チャット機能も使えるため、写真などのデータを送ることも可能です。
ただし、Googleアカウントが必要になるため、パソコン操作が苦手な方にとっては、Googleアカウントを作成することがハードルになるかもしれません。音声品質も高いため、使いこなすことができれば非常に優秀な音声通話システムだといえるでしょう。
オンラインレッスンを成功させるためのポイント
オンラインレッスンを成功させるためには、いくつかのポイントがあります。これからご紹介する内容を意識して、オンラインレッスンを成功に導きましょう。
まずは顔見知りの生徒を相手に練習する
オンラインレッスンを初めて行う先生は、「パソコン操作、うまくいくかな…」「いつものレッスンと違うから緊張する…」という不安を抱えているものです。特に、実際に会ったことがない生徒を相手にレッスンをするのはハードルが高いでしょう。
そこでおすすめなのが、まずは顔見知りの生徒を相手に練習してみることです。オンラインレッスンは、実際にやってみると課題がどんどん出てくるものです。最初から完璧を目指さず、まずはたくさん練習してオンラインレッスンの質を高めていきましょう。
同業者の先生を相手に練習するのも良い方法です。
対面レッスンよりも内容を減らす
オンラインレッスンでよくある失敗が、「レッスン中にやることがなくなってしまったらどうしよう…」という不安から、あれもこれも!といって内容を詰め込み過ぎて、結局、予定の半分も進まなかったというケースです。
オンラインレッスンでは、対面での指導よりもゆっくりと聞き取りやすい声で話す必要があり、タイムラグ(遅延)があるため、相手が話し終わるのを待ってから自分が話し始めるなどの配慮が必要です。
そのため、レッスンは対面の半分程度しか進まないと考えておくといいでしょう。絶対に欠かせない内容を一つだけ決めておき、あとは予備程度にレッスン内容を用意しておけば十分です。
受講までの流れを動画で解説したマニュアルを作っておく
使用する無料ツールなどが決まったら、受講までの流れを動画で解説したマニュアルを作って事前に配布しておきましょう。パソコンやスマートフォンの操作は文字で説明するとわかりにくいため、パソコンの画面録画機能などを使用して、実際にオンラインレッスンを行うまでの手順を見せるのが一番確実です。作成したマニュアルは「限定公開」に設定してYouTubeにアップしておくと便利でしょう。
まとめ
今回は、オンラインレッスンのやり方について説明しました。オンラインレッスンは、思っているほどハードルは高くありません。最初から完璧を目指さずに、まずは無料のツールを使ってレッスンを開催し、課題を見つけることが大切です。対面のレッスンと同じで、回数をこなせばこなすほどレッスンの質が上がっていくため、ぜひチャレンジしてみてください。